フォアグラの季節

日本で 「世界三大珍味」 と呼ばれる 「フォアグラ」 「トリュフ」 「キャビア」 。ヨーロッパでもこの3品は普段の食卓にはあまり載りにくい、贅沢グルメと言えますが、好き嫌いは分かれます。最近フランス料理嫌いをカミングアウトしてしまった私としてはフォアグラは脂っこいし、トリュフは薬臭い、キャビアは塩っ辛すぎて・・・どれもNG。

キャビアはフレンチではないですが、カスピ海方面にたびたび出張する友人が、これでもか、という量を食べさせてくれました💦

それでもとにかく、「実は味をよく知らない」 「ぶっちゃけ食材自体を見たことがない」ままヨーロッパを去るのはもったいない、ぜひ手軽に手に入るヨーロッパにいるうちに何回かは挑戦してみましょー!

冬の家庭料理 “チョリソーのトレイベイク”

ニューヨーク時代、両親の友人夫妻からセカンドハンドのDanskベーキングトレーをいただきました。外側は真っ赤、内側は真っ白、鉄製のとても立派な美しいものです。以来かれこれ25年も大切に大切に、でもすごい頻度でガンガン使っています。本当に「良質のキッチン道具は一生モノ」だなぁ、としみじみ感じる道具です。

チョリソーのトレイベイクはとても簡単。骨付きチキンジャガイモ紫タマネギハーフドライトマトのオリーブオイル漬け、それに今回は生チョリソーが見つからなかったので、スペインのチョリソー缶詰で代用。これが結構驚くほどスパイシー💦 ローズマリーは庭の花壇でガンガン育ち、毎年切ってはコンポスト山に放り捨てるほどなので、うちではどのベーキングにも思いっきり突っ込みます。

全部トレイに並べて1時間も焼くと、ちょっぴりピリっとしたあったかワンプレートディナーの出来上がり。赤ワイン🍷が進みます💛

ナミュール州立公園シェフトーニュ Chevetogne

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ナミュール州立公園シェフトーニュ

 

ブリュッセルから南東へ100km、ルクセンブルグへ向かう高速道E411を1時間ほど走ったアルデンヌ丘陵地帯の入り口に位置するナミュール州
立公園Chevetogne (シェフトーニュ)は、550ヘクタール(皇居の約6倍)の豊かな自然の中に広がる手入れの行き届いた自然公園です。
chev2ベルギー各地の州立公園はどこも、子どもから大人まで誰でも、安全かつ安価にレクリエーションを楽しめるようたくさんの工夫が凝らされていますが、中でもこの公園の規模と充実ぶりは格別です。「大衆消費型遊園地に真っ向から対抗する公園」「来訪者に知的、体力的な恩恵を与えられる公園」という運営主旨を聞くとそれも納得です。

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公園内にはテーマ別に丹念に手入れされた庭園、子どもたちが積極的に知恵や体力を使って遊びを生み出せるようデザインされた室内外10カ所の遊具場、未来のよりよいエコロジー社会を体験できるソーラーシステムや風力タービンによる自家発電、省エネルギー建築などがあり、宿泊施設や飲食施設もそれぞれの希望に合わせて選べるよう数種類が用意されています。与えられたものを単に消費するのではない、来訪者が自分たちなりの楽しみ方を考え出せるようデザインされた広大なシェフトーニュ公園は、自然志向、アウトドア好きの家族なら一度は訪れる価値がありそうです。

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Domaine Provincial de Chevetogne
5590 Chevetogne
Tel : 083 68 72 11 http://www.domainedechevetogne.be (仏、蘭)
オープン : 通年9~18h
入園料 (乗馬以外のアクティビティーを含む) : 
4月1日~11月8日のみ 有料。 10ユーロ/人、6歳以下無料、年間家族パス60ユーロ/車
入園ゲートで入場料を支払い、そのまま車で園内に入ります。無料の大駐車場(2カ所)以外に目的施設付近にも駐車可。
主な施設 : テニスコート、マルチスポーツコート、ソーラーシステム屋外
温水プール(夏季晴天時のみ)、ボート、乗馬クラブ、自然遊歩道、バーべキュー場、動物園、植物園、自然博物館 、年齢別遊具場(10カ所、室
内遊具場もあり)、ホテル、貸し別荘、キャンプ場、合宿所、レストラン、 バー、カフェ、シャトー(セミナー、パーティーなど) 施設は使わなくとも、イマジネーション次第でユニークな楽しみ方ができそうです。

アンヌヴォワ庭園

Les Jardins d’Annevoie

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: annevoie3html.html

アンヌヴォワ城は15世紀以来のドゥ・モンペリエ一族の居城で、1935年に庭園の一般公開が始まった後も、2000年まで一族が所有、居住していました。鳥がさえずり、水のせせらぎが聞こえ、見渡す限り緑のカーテンが広がる庭園、黒鳥のゆったり泳ぐ堀に囲まれた堅固な城、城門に続く渡り橋の名残り・・・。庶民の生活とはかけ離れたかつての貴族の生活がしのばれます。その後、土地建物は興行主の手に渡り、2009年末から、再び売りに出されているとのニュース。庭園を含めた評価額は750万ユーロとか。

フランス式 (写真:ロッシュ・ギヨン城/フランス)平面幾何学的アプローチ。「シンメトリー(左右対称)」がキーワード。曲線のない、長く伸びる直線的デザイン。ベルサイユ宮殿庭園はその代表例。

イタリア・ルネッサンス式 (写真:ヴィラ・デステ宮殿/イタリア)古代神話の場面再現を得意とし、肥沃のシンボルとしての水を多用。多様性、はっきりしたコントラスト、非日常的な要素を好んで取り入れるデザイン。

イギリス式 (写真:Rousham庭園/イギリス)自然の景観美を追求。型にはめず、ありのままに広がる自然のシンプルさを大切にし、池を中心に据えたデザインが典型的。

ナミュールからディナンへ下るミューズ川の右岸。高速道路E411でナミュール (14番出口) まで、その後ナミュール郊外のミューズ河畔高級住宅街やウェピオンのイチゴ畑を眺めながらN92号線をゆったりドライブして約30分。駐車場は入り口から道路を挟んだ向かい側。レストラン、カフェ、ギフトショップ、ペンションも併設。

開 園 :4月3日~11月7日
7、8月 9h30~18h30 (最終入園18h)
夏休み以外は~17h30 (最終入園17h)
入園料:大人7.8ユーロ、3歳以上12未満 5.2ユーロ
日本語案内地図付き


住所: Rue des jardins d’Annevoie 37
5537 Annevoie
082 67 97 97
http://www.annevoie.be

 

ナミュール散策

ナミュール散策
古さと新しさの融合したハイセンスな街

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小さいながらも3つの異なる文化圏を擁する国ベルギー。そのひとつ、人口の約4割を占めるワロン文化圏の中心都市Namur(ナミュール)は、首都ブリュッセルの南東約60キロに位置する人口10万人の小ぢんまりとした街です。ガイドブックを読んでもこれといった大きな観光目玉がなく、外国人居住者も少なめの街だけれど・・・と期待半分にふらっと訪れてみてびっくり。ナミュールは素敵な発見が山盛りの街でした。

ナミュールは…

ベルギー第一の河川ミューズ河畔に発達した、ローマ時代からの交易の要衝地で、中世初期のフランク王国時代に城砦が建設され、城下町として繁栄してきました。現在、城壁跡はCitadelle(シタデル)公園として市民の憩いの場となっています。ワロン地方政府や議会、ナミュール州庁、フランス語系グリーン政党Ecolo党の本部などがあるこの街は、政治的にも重要なところです。

のんびり…

ナミュールのシンボルはカタツムリ。地元の人たちが話すフランス語の抑揚がゆったりしているからだそうです。でも、街を歩いている人たちはキビキビとしていますし、信号待ちで、車が来なければ赤でも渡ってしまう人を結構見かけました。地元の人ではないのでしょうか? 世代が変わった
のでしょうか? それでも行き交う人々は親切で、狭い歩道で追い越す時など必ず声をかけ、ちょっとでもぶつかるとにこやかに「失礼!」と言ってくれます。

買い物は目的別に…

旧市街の細い路地を歩くと、まず目に付くのはDelvaux、Scapa、Mephisto、Hush Puppiesなどの
ブランドショップ。どこもブリュッセルとは一風変わったオリジナルなウィンドーデザインで、地元のハイセンスさをうかがわせています。あれ、ここちょっとすてきかも! まあここも・・・のぞき始めたらきりがないほど、歩けば歩くだけ現れるブティック、子ども服ショップ、おもちゃ屋さん、手作りチョコレート・ケーキのお店などなど。小さいながらそれぞれ独自のシックな魅力を放っているのに驚かされます。一方新市街(Rue de Fer界隈)にはブリュッセルのRue Neuveなどでおなじみのチェーン店がきらびやかに軒を連ねて、近郊からの買い物客で賑わっています。

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ぜひ試したい…

La Maison des Desserts は、ここでしか手に入らないナミュール名物生キャラメル
「Les “BIETRUME” de NAMUR」を売っているお菓子屋さん。奥には広いベランダ風のカフェレストランが続いており、軽食やお茶も楽しめます。普段でも混み合っていますが、週末は特に大人気で要予約とのこと。(地図赤字★A)
Rue Haute Marcelle 17, 5000 Namur tel: 081/22.74.51

オドロキ! 

Eglise St Loup 並びの小さな本屋さん「L’aurore boreale」では、
なぜかJIKATABI を売っていました。アメリカの人気番組で取り上げられ、日本でも注目されて
るとか。ナミュールっ子って進んでる?(地図赤字★B)
Rue de l’Ouvrage 1, 5000 Namur

La Citadelle (シタデル)

頂上まで行くには、歩く・車・ケーブルのオプションあり。上から見下ろすミューズ川はナミュールらしく静かにゆったりと流れています。野外劇場脇には4つ星ホテル&レストラン『Chateau de Namur』。(www.chateaudenamur.com)
国際コンクールで多くの賞に輝いたGuy Delforge氏の香水アトリエでは、毎週土曜15h30に香水調合の見学会あり。ショップも併設されてい ます。(www.delforge.com)

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インフォメーション
ナミュール市観光局 Office du Tourisme de la ville de Namur
Hotel de Ville, 5000 Namur
www.namurtourisme.be (英、仏、蘭、独語)

ナミュール州観光局 Federation du Tourisme de la Province de Namur
Avenue Reine Astrid 22, 5000 Namur 
www.ftpn.be/paysdesvallees-fr
 (英、仏、蘭語)

アクセス
国鉄(SNCB/NMBV)ブリュッセル中央駅からナミュール行ICで1時間。
車でブリュッセルから高速E411、13番出口

 

新緑を探しに ~Gaume地方~

Gaume ゴーム地方とは・・・
ベルギー最南端、フランスとルクセンブルグとの国境に隣接する山あいの小さな地方。国内で最も温暖な地域で、「ベルギーのプロバンス地方」と呼ばれています。

 

Virton (ヴィルトン)市

ゴーム地方の中心都市。人口約11,000人。ブリュッセルから190km、ルクセンブルグ市から44km。www.virton.be
Le Musee gaumais de Virton はゴーム地方の考古学、歴史から、同地方出身芸術家の品、民俗学資料とその再現、林業、水源利用など現代の産業の様子についてまで、ゴーム地方のすべてが分かる博物館。地元情報の収集
に。 www.museesgaumais.be

Torgny〈トルニー〉村

ベルギー最南端の村。ワロン地方で最も美しい村のひとつに登録されている、ゴーム地方有数の観光スポット。南向きの丘陵地帯に地中海風の小さな家々が寄
り添うように建ち、どこも見事に手入れの行き届いた花壇に彩られる街並み。ゆっくりと
散策すれば、写真ファンならずとも、ついカメラに手が伸びて・・・。1時間で全体を歩けるような小さな村ですが、ホテルやB&B、レストランには事欠きません。ミシュランの星を争うレベルのレストランも2軒あり、それぞれ小ぢんまりとして質の高い、隠れ家的ホテルも併設されています。また、この地域は地表部分が温暖な「微気候」に恵まれ、ベルギーでは珍しい、白ワイン用のブドウ栽培が行われています。
www.torgny.be
トルニーの白ワイン:Poirier du Loup

Abbaye Orval (オルヴァル修道院)

1世紀に端を発するシトー会派修道院。現在も100人以上の修道士が生活しており、宗派を問わず、短期入門ビジターのための施設も用意されています。毎日の礼拝には誰でも参列することができます。
遺跡の塀から垣間見える広い中庭は、静かで凛 (りん) と美しく、時に修道士が読書をしたり、瞑想に勤める姿が見られます。オルヴァルといえばトラピストビールとチーズの製造で有名ですね。1960年代、ベルギー国内7カ所の「トラピストビール」の伝統と呼称を守るため、その保護法制度確立に尽力したのがこの修道院でした。
市販されているオルヴァル・ビールはアルコール分6.2%、ホップの香りが豊かな味わいで、12~14℃くらいの常温で飲むビールです。それ以外に、修道士用にアルコール分を3.5%に抑えた「Petit Orval」と呼ばれるビールも製造されており、これは修道院周辺のカフェで、冷やしたものを味わうことができます。ブロンドで苦味の少ない、癖のないのどごしです。
www.orval.be


ゴーム地方の北西端Chiny村では、Semois (スモワ) 川を下るカヤックやいかだ下りが楽しめます。スモワ川はナミュール、ディナン、リエージュとワロン地方を流れるミューズ川の支流で、流れは緩やか。場所によっては20m以上ある川幅の割に、夏場は川底が手に取るように見えるごく浅い川で、Barque (バルク、いかだのこと) の船頭さんは長い棒で左右の川底を押しながらゆっくり進みます。小1時間下っても、船着場から出発地点までは森の散策路を歩いて20~30分で戻れますから、お年寄りや小さな子ども連れでもアルデンヌの澄んだ空気をお腹一杯吸い込んで楽しめる、一押しのアクティビティです。
いかだ下り:www.passeurs-reunis.be
カヤック:www.kayak-chiny.be

 

B&B Sens du Sud
http://www.sensdusud.be
地中海風の暖かな色彩のお部屋。ボリューム満点の朝食には地元産のハムやチーズも!

B&B Les Naux 
http://www.lesnaux.be
夏は屋外プールでのんびりと。オーナー女性はまるで家族のように気さくに出迎えてくれます。

Hotel Cosy 

http://www.hotelcosy.be
窓からのスモワ川渓谷の眺めがすばらしい。部屋はコンテンポラリーで清潔、快適。

Chateau de Latour
http://www.chateaudelatour.be
中世の古城を改造したヨーロッパならではのエレガントなシャトーホテル。周辺の景観も圧巻。

La Regalade
http://www.laregalade.be
テラスから牛の放牧風景が見えるのどかな農村ながら、エレガントなフランス料理は一級品。
L’empreinte du Temps
http://www.lempreintedutemps.be
アぺタイザーのビュッフェが楽しい。ミシュラン1つ 星。ランチは19ユーロとお手頃。


 

フランス人はベルギーが好き?

漫画家、作家、学生に大富豪 … フランス人はベルギーが好き?

 ベルギー在住フランス人総数 12万人。2016年の統計によると在 ベルギー外国人のうちイタリア人 に続く第2のグループ。そしてそ の数は増え続けている。

フィリップ・ベルコヴィッチ (Philippe Berkovici)、シルヴァ ン・サヴォア(Silvan Savoia)、マ ルゼナ・ソワ(Mazerna Sowa)、 ヤン・ルペヌティエ(Yann le Pennetier)といえば知る人ぞ知 るフランス語漫画界の大物作家達。彼らの共通点は、‘Dargaud’ や‘Dupuis’、‘Glenat’といった パリの大手出版社から作品を発 表しつつ、生活の拠点はブリュッ セルに置いてゆったりとしたベル ギーライフを謳歌している、とのこと。

「ブリュッセルは、一国の首都とし ての機能から文化的要素まです べてを備えつつ、大都市につきも ののストレスを感じさせないところ が素晴らしい。そして市民が外来 者に対して寛容だ。」と彼らの住 み心地への評価は高い。

ベルコヴィッチは漫画雑誌の老 舗「スピルー」誌を支える売れっ 子作家のひとり。ブリュッセルの 異種雑多な建築様式が自分の作 品の描画スタイルとよくマッチしていると言う。

サヴォアは北フランス のランス生まれだが、ブリュッセル の有名なアートスクールSt.Lucに 学んだ。数年前、パートナーで ポーランド人漫画家のマルゼナと共にブリュッセル定住を決めた際の理由は「フランス語が公用語で 家賃の高すぎない街」。「ランスは 街として小さすぎるし、パリは生活費が高すぎる、それにベルギーは自国ポーランドとも似ている。」 とマルゼナ。「両国とも寒い気候 だが人々が暖かい」のだそうだ。 また、この街の気取らないコスモ ポリタンぶりが心地よい、と二人は 口を揃える。多種多様な民族と文 化のミックスが、芸術家の創造性 に栄養を与えてくれる、みんなが それぞれの個性を持ち、『隣人と は違うのが普通』という感覚が、生活の中でも芸術の面でも大ら かで暖かいものを導きだしてくれ る、とブリュッセルを高評価。

また、南仏マルセイユ出身でブ リュッセル在住20年以上のルペヌティエに言わせると、パリは美しい街だし建築の観点からもブリュッセ ルよりもずっと整っているが、あそ こはもう観光客に乗っ取られた 街。その点、ブリュッセル市民は しっかりと自分たちの街を守って いる。彼の仕事場は街中のカフェ。オフィスワーカーが会社に 出勤するように、彼はカフェに出 勤する。「これがフランスだったら 1時間も座っていられない。すぐ 追い出されてしまって、仕事どこ ろではない…」。

ベルギーに惹かれて北上してくる芸術家は漫画家だけではな い。ベストセラー作家エリック‐エ マニュエル・シュミットを始め、パリ の芸能人たちがブラバン・ワロン 地方の森に囲まれた邸宅に秘か に居を構えているらしい、という噂 はあちこちで聞かれる。 また、若者の世代では、キネジ セラピストや獣医の資格を取りにやって くる学生があとを絶たず、フランス 人の入学人数を制限する学校も 出ているらしい。

通勤の面でも高速列車タリスのお陰で今やパリは目と鼻の先。大 都会の喧騒を避けてブリュッセル にゆったりと居を構え、パリに通 勤するフランス人の数は、朝夕の タリスの混雑具合からも推測でき る。パリ郊外のイル・ド・フランス地 方に住んでも、ここ隣国の首都ブ リュッセルに住んでも、通勤時間 は変わらない時代になっている。

そして忘れてはならないフラン ス人国境越えのもうひとつの大きな理由は経済的なもの。1980年 にミッテラン大統領が財産税 (ISF)を再施行して以来、この税 を逃れようと国外に富を移動する フランス人富裕層は多い。 Halley一族(カルフール・グルー プのオーナー)を始め、Mullier 一族 (Auchanスーパーチェー ン、デカトロン、Leroy Merlinな どのオーナー)、ファッション界の 大御所ヴィトン一族や化粧品大 手のゲラン一族の子息など、名 前を挙げるときりがない。彼らフラ ンス億万長者のベルギーでの落 ち着き先はというとUccleや Ixellesの高級住宅街がメインらし い。また、フランス国境近くの Mouscronも人気スポットだとか。

ベルギーにいれば財産税を取ら れないだけでなく、贅沢品税も贈 与税もフランスに比べると破格に 安いのが彼らにとっては魅力なのだろう。

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